皆さんこんにちは!浅草橋駅前鍼灸接骨院です!
本日は外反母趾についてお伝えします!
外反母趾(がいはんぼし)とは、足の親指(母趾)が外側、つまり小指の方向へ曲がって変形してしまう疾患を指します。母趾の付け根にあたる関節部分が内側に突出し、歩行時や靴を履いた際に強い痛みを伴うことが多く、進行すると日常生活に大きな支障をきたします。特に女性に多い疾患で、日本では成人女性の約3割が何らかの外反母趾の症状を持つと言われています。
原因
外反母趾の原因は複合的ですが、主に以下の要素が挙げられます。
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靴の影響
先の細いハイヒールやパンプスなどを長時間履くことにより、足先が圧迫されて母趾が外側へ押し出されます。特にヒールの高い靴は体重が前足部に集中するため、変形を助長します。 -
遺伝的要因
扁平足や開帳足(足の横アーチが崩れた状態)になりやすい骨格を持つ人は、外反母趾になりやすい傾向があります。家族に外反母趾の方がいる場合、注意が必要です。 -
筋力低下
足の指や足裏の筋肉が弱まると、アーチ構造が崩れ、母趾にかかる負担が増して変形が進みます。特に加齢や運動不足が関係します。
症状
外反母趾の症状は段階的に進行します。
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初期:母趾の付け根が赤くなり、靴擦れや軽い痛みを感じる。
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中期:母趾が外側に曲がり、付け根が腫れて関節に炎症が起きやすい。歩行時に痛みが強くなる。
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重度:母趾が人差し指を押し上げたり重なったりする。変形が固定化し、歩行困難になる場合もある。
また、進行すると「モートン病(中足骨神経痛)」や「足底筋膜炎」などの二次的疾患を引き起こすことがあります。
診断
整形外科での診察では、足の形状の観察やレントゲン検査により、母趾の角度(外反角)を測定して重症度を判定します。
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20度未満:軽度
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20〜40度:中等度
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40度以上:重度
治療
治療法は症状の程度や生活習慣によって異なります。
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保存療法(手術以外)
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足に合った靴を選ぶ(幅広でつま先がゆったりしたもの)
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足底板(インソール)や外反母趾用パッドを使用
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足指の体操(タオルギャザー、足指じゃんけんなど)
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テーピングで母趾の位置を矯正
軽度から中等度では、これらで進行を防ぎ、痛みを軽減できます。
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予防
外反母趾は完全に防ぐことが難しいですが、進行を遅らせることは可能です。
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自分の足に合った靴を履く
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長時間のハイヒール使用を避ける
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足指を積極的に動かす習慣をつける
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適度な運動で足裏の筋肉を鍛える
特に日常生活で「裸足で過ごす時間を持つ」「足指のストレッチを行う」などの習慣は効果的です。
まとめ
外反母趾は単なる「足の変形」ではなく、進行すれば強い痛みや歩行障害を引き起こす疾患です。女性や中高年に多く見られますが、近年は若い世代にも増えており、生活習慣の見直しが重要です。早期発見・早期対応によって進行を抑えられるため、違和感や軽い痛みを感じた時点で専門医に相談することをおすすめします。