こんにちは!浅草橋駅前鍼灸接骨院です!
今回はドケルバン病について教えていきたいと思います!
ドケルバン病は、手首の親指側に痛みを引き起こす腱鞘炎(けんしょうえん)の一種です。医学的には「ド・ケルバン病(de Quervain病)」と呼ばれ、親指を動かす2本の腱(短母指伸筋腱と長母指外転筋腱)が通る腱鞘(けんしょう)で炎症が起こり、腱の動きがスムーズにいかなくなることで痛みが生じます。
原因
ドケルバン病は、主に親指や手首の使いすぎが原因で起こります。具体的には以下のような動作が関係します。
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パソコンやスマートフォンの長時間使用
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赤ちゃんを抱っこする動作(特に産後の女性に多い)
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スポーツ(テニス、ゴルフなど)や家事での手の酷使
女性、とくに妊娠中や産後の女性、更年期の女性に多く見られ、これはホルモンバランスの変化も関与していると考えられています。
症状
代表的な症状は以下の通りです:
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親指側の手首の痛みや腫れ
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親指を動かすと痛みが悪化する
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痛みが手の甲や前腕に放散することもある
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親指を握って手首を小指側に曲げると強い痛みが出る(フィンケルシュタインテスト陽性)
初期は軽い痛み程度でも、進行すると日常動作が困難になることがあります。
診断
医師による診察で、上記の「フィンケルシュタインテスト」や圧痛の部位などを確認することで診断されます。画像検査(超音波やMRI)を用いることもありますが、必須ではありません。
治療
ドケルバン病の治療は、保存的治療と手術的治療があります。
保存的治療:
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安静・サポーター使用:手首や親指の動きを制限することで炎症を鎮めます。
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消炎鎮痛薬の内服・外用:非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が使われます。
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ステロイド注射:腱鞘に直接ステロイドを注射することで、強力に炎症を抑えます。効果は高いですが、再発する場合もあります。
手術的治療:
保存療法で効果がない場合、腱鞘を切開して腱の動きをスムーズにする手術が行われます。局所麻酔で可能な小手術で、比較的安全です。
予防
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長時間の手作業を避け、適度に休憩を取る
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親指を酷使する作業の後はストレッチやアイシングを行う
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出産後の女性は無理な姿勢での抱っこを避ける(サポート器具の活用)
まとめ
ドケルバン病は日常生活に大きな支障をきたすこともあるため、早期の対処が重要です。手首や親指に違和感がある場合は、無理をせず整形外科やリハビリ科を受診することが勧められます。多くの場合、保存療法で改善が見込める病気です。